「玄米と雑穀米って何が違うの?どっちが体にいいの?」「白米から切り替えたいけど、自分にはどちらが合っているのか分からない」このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

玄米と雑穀米はどちらも白米より栄養価が高い食品ですが、原料・栄養バランス・食感・炊き方に明確な違いがあります。
結論!以下が違う
| 比較 | 玄米 | 雑穀米 |
|---|---|---|
| 原料 | 籾殻だけを除いた米 | 白米など+複数の雑穀 |
| 食物繊維 | 比較的多い | 配合する雑穀による |
| 食感 | 硬め・プチプチ | もちもち・食べやすい |
| 調理 | 浸水などに時間がかかる | 白米に混ぜる商品なら手軽 |
| ダイエット | 噛み応えや食物繊維を重視する人向き | 続けやすさを重視する人向き |
| おすすめ | 玄米そのものを主食にしたい人 | 手軽に雑穀を取り入れたい人 |
結論、栄養や噛み応えを重視するなら玄米、手軽さや食べやすさを重視するなら雑穀米が向いています。どちらが一律に優れているわけではなく、目的によって選ぶのがおすすめです。
本記事では、玄米と雑穀米の栄養成分を数値で比較したうえで、ダイエット・便秘改善・手軽さなど目的別の選び方を分かりやすく紹介します。
>>玄米の選び方|種類の違いと初心者におすすめの食べ方も解説
玄米と雑穀米の違い

玄米と雑穀米の違いについて確認していきましょう。
玄米はしっかりした噛み応え。雑穀米はもちもち食感。
玄米は籾殻だけを除いた米そのもの
玄米とは、収穫した稲から籾殻(もみがら)だけを取り除いた状態のお米です。表面にはぬか層と胚芽がそのまま残っており、白米のように精米する工程を経ていません。
このぬか層と胚芽にこそ、食物繊維・ビタミンB群・ミネラルといった栄養素が凝縮されています。

見た目は薄い茶色で、白米と比べるとやや硬く、独特の香ばしい風味があります。
>>玄米とは?白米との違いから美味しい炊き方、メリット・デメリットまで徹底解説
雑穀米は白米に複数の雑穀を混ぜて炊いたもの
雑穀米とは、白米にあわ・ひえ・きび・もち麦・アマランサスなど複数の雑穀をブレンドして炊いたご飯のことです。
「五穀米」「十六穀米」といった名前で市販されている商品も、広い意味では雑穀米に分類されます。
雑穀米の特徴は、複数の穀物を組み合わせることで、単一の食材では補いきれない多様な栄養素をバランスよく摂れる点にあります。市販の雑穀ブレンドを白米に加えて炊くだけなので、手軽に始められるのも魅力です。
味・食感・炊きやすさにも違いがある
玄米と雑穀米は食感がまったく異なります。玄米はぬか層に覆われているため、白米よりも硬めでプチプチとした噛み応えが特徴です。
よく噛んで食べることで、米本来の甘みと香ばしさがじんわりと広がります。
一方、雑穀米はもち麦やきびなどのもち性の穀物が含まれることで、もちもちとした弾力のある食感になります。白米のやわらかさに近いため、玄米特有の硬さが苦手な方でも食べやすいと感じることが多いでしょう。
和食の献立に合わせるなら、味噌汁や漬物などシンプルなおかずには玄米の素朴な味わいがよく合います。
玄米と雑穀米はどっちがいい?

玄米と雑穀米のどちらがいいかは、何を重視するかによって変わります。
食物繊維やビタミン、ミネラルなどを主食から摂りたい場合は玄米がおすすめです。一方で、食べやすさや普段のごはんへの取り入れやすさを重視するなら、雑穀米がおすすめです。

そのため、「玄米と雑穀米のどちらが優れているか」を一律に決めるのではなく、それぞれの特徴を理解して目的に合わせて選ぶことが大切です。
栄養を重視するなら玄米
栄養面を重視する場合は、玄米が選びやすいでしょう。
玄米は、もみ殻を取り除いた状態のお米で、精白米では取り除かれるぬか層や胚芽が残っています。農林水産省によると、胚芽にはたんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルが、果皮や種皮にはミネラルや食物繊維などが含まれています。
文部科学省の食品成分データベースでも、炊いた玄米100gには食物繊維1.4g、マグネシウム49mg、ビタミンB1 0.16mgなどが含まれることが確認できます。
ただし、「玄米の方が雑穀米よりすべての栄養素が多い」というわけではありません。
雑穀米には、あわ・ひえ・きび・大麦・黒米などさまざまな穀物が使われ、種類や配合量によって摂取できる栄養素が変わります。
食物繊維を重視するのであれば、玄米だけでなく、大麦など食物繊維を多く含む穀物が配合された雑穀米を選ぶ方法もあります。
食べやすさを重視するなら雑穀米
玄米特有の食感が苦手な人には、白米をベースにした雑穀米が取り入れやすいでしょう。
玄米はぬか層などが残っているため、白米とは食感が異なります。
一方、一般的な雑穀米は白米に雑穀を加えて炊くため、白米をベースとした食べ方ができます。雑穀の配合によって食感は変わりますが、白米に近いものから豆や大麦などの食感を楽しめるものまであります。
また、雑穀にはあわ・ひえ・きび・大麦・黒米などさまざまな種類があるため、好みの食感や風味に合わせて選べるのも特徴です。
「いきなり主食を玄米に変えるのは少しハードルが高い」という人は、まず白米に少量の雑穀を加えるところから始めてもよいでしょう。
迷うなら目的で選ぶ
玄米と雑穀米にはそれぞれ異なる特徴があるため、「どちらの方が健康によい」と単純に決める必要はありません。
迷った場合は、次のように目的から選んでみてください。
| 目的 | おすすめ |
|---|---|
| 食物繊維を摂りたい | 玄米または食物繊維量の多い雑穀米 |
| 玄米特有のしっかりした食感を楽しみたい | 玄米 |
| 白米に近い食べやすさを重視したい | 白米ベースの雑穀米 |
| 炊飯の手軽さを重視したい | 雑穀米 |
| 玄米の食感が苦手 | 雑穀米 |
| 白米から少しずつ食事を変えたい | 雑穀米 |
| 特定の雑穀を取り入れたい | 雑穀米 |
とくに雑穀米は、何がどのくらい配合されているかによって栄養成分が変わります。
「雑穀が何種類入っているか」だけで判断せず、原材料や栄養成分表示を確認して、自分が摂りたい栄養素や好みの食感に合わせて選ぶとよいでしょう。
玄米と雑穀米の栄養を比較

玄米と雑穀米の栄養成分について見ていきましょう。
| 項目 | 白米 | 玄米 | 雑穀米 |
|---|---|---|---|
| 主な原料 | 精米した米 | 籾殻のみを除いた米 | 白米など+複数の雑穀 |
| 食物繊維(炊飯後100gあたり) | 約0.3g | 約1.4g | 配合する雑穀や割合によって異なる |
| カロリー(炊飯後100gあたり) | 約156kcal | 約152kcal | 配合する雑穀や割合によって異なる |
| 食感 | やわらかい | 硬めで噛み応えがある | もちもち・プチプチなど |
| 炊飯の手軽さ | 炊きやすい | 浸水が必要な場合がある | 白米に混ぜるだけの商品も多い |
※白米・玄米の数値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参照。雑穀米は使用する穀物や配合割合によって栄養成分が異なります。
食物繊維は玄米が白米の約6倍で圧倒的に多い
玄米は、精米によって取り除かれるぬか層や胚芽を残しているため、白米よりも食物繊維を多く含んでいます。
文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、炊飯後100gあたりの食物繊維は、玄米が約1.4g、白米が約0.3gです。
お茶碗1杯を約150gとすると、玄米から摂取できる食物繊維は約2.1gが目安となります。
一方、雑穀米の食物繊維量は、もち麦・あわ・きびなど、使用されている雑穀の種類や配合割合によって異なります。そのため、「雑穀米より玄米のほうが必ず食物繊維が多い」とは一概にはいえません。
食物繊維を重視して選ぶ場合は、玄米か雑穀米かだけで判断せず、商品の栄養成分表示も確認するとよいでしょう。
ビタミンB1も玄米のほうが多い
玄米には、糖質からエネルギーをつくる過程に関わるビタミンB1も含まれています。
文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によると、炊飯後100gあたりのビタミンB1は、玄米が0.16mg、白米が0.02mgです。
玄米はぬか層や胚芽を残しているため、精米した白米と比較するとビタミンB1を多く含んでいます。
一方、雑穀米に含まれるビタミンB1の量は、使用されている雑穀やその配合割合によって異なります。そのため、玄米と雑穀米のどちらが多いかは一概には判断できません。
ミネラルは雑穀米のほうがバランスよく摂れる
鉄・亜鉛・マグネシウムなどのミネラルに関しては、雑穀米のほうが多彩な穀物から幅広く摂取しやすいという利点があります。
たとえば、アマランサスは鉄分が白米の約50倍、きびはマグネシウムが豊富、もち麦には亜鉛が多く含まれます。このように、複数の雑穀を組み合わせることで単一の穀物では補いにくいミネラルをバランスよく摂れるのが雑穀米の強みです。
玄米にもマグネシウムやリンなどのミネラルは含まれますが、あくまで米という単一の食材であるため、種類の多様性という点では雑穀米に軍配が上がります。
GI値は玄米55で雑穀米は配合比によって変わる
白米のGI値が84であるのに対し、玄米は55と低GI食品に分類されます。
雑穀米のGI値は、配合される雑穀の種類と割合によって55〜70程度と幅があります。もち麦やアマランサスの割合が多いブレンドは比較的GI値が低くなりますが、白米の割合が多い製品ではGI値が高めになる傾向があります。
血糖値の上昇を穏やかに抑えたい方にとっては、GI値が安定して低い玄米のほうが選びやすいといえます。
ただし、雑穀米でも低GIの雑穀を多く含む製品を選べば、十分に血糖値対策として活用できます。
玄米のメリット・デメリット

ぬか層ごと食べるため栄養を丸ごと摂取できる
玄米の最大のメリットは、精米で取り除かれるぬか層と胚芽をそのまま食べられることです。ぬか層には食物繊維やビタミンB群が、胚芽にはビタミンEやGABA(ギャバ)などが豊富に含まれています。
白米に精製する過程では、これらの栄養素の大部分が失われてしまいます。

玄米を選ぶことで、お米が本来持っている栄養を余すことなく摂取できるのは、他の方法では代えがたい利点です。
特にビタミンEは抗酸化作用があり、細胞の老化を抑制する働きが期待できます。日々の主食から自然に摂取できるのは、健康維持の面で大きな意味を持ちます。
噛む回数が増え満腹感を得やすい
玄米はぬか層に覆われているため白米よりも硬く、自然と噛む回数が増えます。よく噛むことで脳の満腹中枢が刺激され、少量でも満足感を得やすくなります。
実際に、白米を食べるときの咀嚼回数が1口あたり10〜20回程度なのに対し、玄米では30回以上噛む人が多いとされています。
ダイエット中の方にとって、主食を変えるだけで満腹感をコントロールしやすくなるのは、無理なく続けられるポイントです。
浸水に6時間以上かかり炊飯の手間が多い
玄米を美味しく炊くには、6時間以上の浸水が必要です。
白米のように「研いですぐ炊く」というわけにはいかないため、朝食に玄米を食べたい場合は前日の夜から水に浸けておく必要があります。
浸水が不十分だと芯が残りやすく、硬くてボソボソとした食感になることがあります。特に初めて玄米を炊く方にとっては、この手間がハードルに感じられるかもしれません。
圧力鍋を使えば浸水時間を短縮できる場合もありますが、炊飯器の玄米モードを使うのがもっとも失敗が少ない方法です。
フィチン酸がミネラルの吸収を妨げる可能性がある
玄米のぬか層にはフィチン酸という成分が含まれており、鉄や亜鉛、カルシウムなどのミネラルと結合して吸収を妨げる作用があるとされています。これが「玄米は体に悪い」と誤解される原因の一つです。
ただし、通常の食事量で玄米を食べる程度であれば、フィチン酸の影響は限定的と考えられています。
フィチン酸の影響をさらに軽減したい場合は、浸水時間を長めにとるか、発芽玄米を選ぶ方法があります。発芽の過程でフィチン酸が分解されるため、ミネラルの吸収率が向上するとされています
雑穀米のメリット・デメリット

白米に混ぜるだけで手軽に栄養を底上げできる
雑穀米の最大の魅力は、手軽さにあります。市販の雑穀ブレンドを白米に混ぜて炊くだけなので、特別な調理器具も長時間の浸水も必要ありません。
スーパーやコンビニで手に入る小分けパックなら、1合あたりの雑穀の量もあらかじめ計量されており、料理に慣れていない方でも迷わず使えます。白米を炊く手順とほぼ変わらないため、忙しい日常の中でも無理なく続けやすいのが大きな利点です。
「健康のために食事を見直したいけれど、手間のかかることは長続きしない」という方にとって、雑穀米は最初の一歩として取り入れやすい選択肢です。
複数の穀物から多様なミネラルを摂取できる
雑穀米には、あわ・ひえ・きび・もち麦・黒米・アマランサスなど、さまざまな穀物がバランスよくブレンドされています。
それぞれの穀物が異なるミネラルを持っているため、一度の食事で多様な栄養素を効率よく摂取できます。
たとえば、アマランサスは鉄分とカルシウム、きびはマグネシウムと亜鉛、もち麦はβ-グルカン(水溶性食物繊維)を多く含みます。単一の穀物では偏りがちな栄養素も、複数の雑穀を組み合わせることで自然と補い合う形になります。
特に、普段の食事でミネラル不足が気になる方にとって、主食から幅広い栄養素を摂れる雑穀米は効率的な選択です。
もちもち食感で子どもや高齢者にも食べやすい
もち麦やきびなどのもち性穀物を含む雑穀米は、炊き上がりがもちもちとした食感になります。
白米に近いやわらかさで、玄米のような硬さや独特の風味が少ないため、子どもや高齢者にも受け入れられやすい傾向があります。
特に高齢者の場合、噛む力や飲み込む力が弱くなっていることがあるため、硬い玄米よりもやわらかい雑穀米のほうが安心して食べられます。彩りも美しく、食卓が華やかになるのもうれしいポイントです。
商品ごとに雑穀の種類と配合が異なり栄養価に差が出る
雑穀米のデメリットとして見落としがちなのが、商品によって栄養価にばらつきがある点です。「十六穀米」と表記されていても、各雑穀の配合割合はメーカーによって大きく異なります。
なかには、コストを抑えるために安価な穀物の割合を多くし、栄養価の高いアマランサスやキヌアをごくわずかしか含まない製品もあります。
パッケージの「穀物の種類数」だけで選ぶと、期待した栄養効果を得られない可能性があります。
商品を選ぶ際は、パッケージ裏面の原材料表示を確認しましょう。原材料は配合量の多い順に記載されているため、目的の雑穀が上位に記載されている製品を選ぶのがポイントです。
ダイエットなら玄米と雑穀米のどっちがおすすめ?

ダイエット中の主食として玄米と雑穀米のどちらを選ぶべきかは、一概には決められません。
玄米にも雑穀米にもそれぞれ特徴がありますが、どちらかを食べるだけで体重が減るわけではないためです。体重管理には、食事全体から摂取するエネルギー量や身体活動など、さまざまな要因が関係します。
そのため、「玄米の方が痩せる」「雑穀米に変えれば痩せる」と考えるのではなく、主食として食べる量や食物繊維量、食感、続けやすさなどを含めて選ぶことが大切です。
カロリーだけでは大きな差をつけにくい
ダイエット中だからといって、カロリーだけを理由に玄米と雑穀米のどちらかを選ぶのは難しいです。
農林水産省が掲載している日本食品標準成分表の数値では、炊いた玄米のエネルギー量は100gあたり152kcalです。
一方、雑穀米は「雑穀米」という一つの食品があるわけではありません。白米に大麦、あわ、きび、黒米などを加えたものや、複数の雑穀をブレンドしたものなど、商品によって原材料や配合割合が異なります。
そのため、雑穀米のカロリーを一律に「○kcal」とすることはできません。
ダイエット中に雑穀米を選ぶ場合は、「雑穀米だから低カロリー」と考えるのではなく、商品の栄養成分表示を確認したうえで、実際に食べる量まで考えることが重要です。
続けられる方を選ぶことも重要
玄米と雑穀米で迷った場合は、自分が無理なく食べ続けられる方を選ぶことも大切です。
玄米のしっかりとした食感が好きな人であれば玄米を選び、玄米の食感や風味が苦手なら、普段の白米に雑穀を加える方法もあります。
ダイエットでは、特定の食品だけを食べるのではなく、食事全体の内容や摂取量を継続的に管理することが重要です。
そのため、玄米と雑穀米のどちらが「痩せる食品なのか」で選ぶのではなく、
- 食物繊維をどの程度摂れるか
- 自分が食べやすいか
- 適量を守りやすいか
- 毎日の食事に取り入れやすいか
といった点から選ぶとよいでしょう。
玄米と雑穀米のどちらを選んだ場合でも、食べる量が増えれば摂取エネルギーも増えます。主食だけにダイエット効果を求めず、主菜・副菜を含めた食事全体のバランスと量を考えることが大切です。
玄米 雑穀米に関するよくある質問
玄米と雑穀米は一緒に炊けますか?
玄米と雑穀米はどちらがカロリーが低いですか?
雑穀米は白米に雑穀を混ぜたものなので、カロリーも白米に近い340〜350kcal程度になります。つまり、カロリーだけで比較するとほとんど差はありません。
玄米と雑穀米を毎日食べても体に問題はありませんか?
ただし、玄米に含まれるフィチン酸がミネラルの吸収を妨げる可能性があるため、おかずからも十分な栄養を摂るよう心がけましょう。
また、玄米は消化に時間がかかるため、胃腸が弱い方は白米と混ぜて食べるか、よく噛んで食べるのがおすすめです。雑穀米は消化面での負担が比較的少なく、毎日の主食として安心して取り入れられます。
発芽玄米と雑穀米ではどちらがおすすめですか?
GABA(ギャバ)の含有量も増えるため、ストレス緩和や血圧の安定にも効果が期待できます。栄養価の高さと食べやすさの両立を重視するなら発芽玄米、手軽さと多様なミネラル補給を重視するなら雑穀米がおすすめです。

